上越帯戸倉オフィオライトの研究

Studies of Tokura ophiolite in the Jooetsu Belt

久保 陽

Akira Kubo

愛媛大学理学研究科

受け入れ教官:加々美 寛雄


 本研究の調査地域は,群馬県片品村戸倉に位置し,その構成岩石である超塩基性岩,塩基性岩の性格が夜久野オフィオライトに類似することから,従来から舞鶴帯に対比されている.しかし,今日現在まで,詳細な化学的性格及び年代が出されていなかったため,上越帯が舞鶴帯に対比できる根拠が見い出されていなかった.また,上越帯の東に位置する足尾帯のオリストストローム中に含まれる緑色岩ブロックが,上越帯のオフィオライトの性格を持つ片品塩基性岩類と呼ばれるものに類似することから茅原(1984)は,この緑色岩ブロックは,オリストリスであるとしているが,それ以前にこの緑色岩体は,中生層に貫入した火成岩類であることを記載した人もいるので,確定できる年代が必要とされていた.これらのことから,本研究の目的は,片品帯戸倉オフィオライトが,舞鶴帯夜久野オフィオライトに対比できるのかという事及び足尾帯(美濃-丹波帯相当)中の緑色岩ブロックが中生層に貫入とせず,オリストリスとして存在しているのかを明らかにすることである.

[結果]
 年代測定を平成8年11月29日-12月4日にかけてSm−Nd法を行い,古生代デボン紀の年代が得られた.Rb−Sr法は,同じ年の7月20日-7月21日にかけて測定を行ったが,花崗岩及び流紋岩の貫入の影響を強く受けていたために,新生代第三紀の年代が得られた.


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Institute for Study of the Earth's Interior