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解説JMPS2018-1

  • Kanzaki, M. (2018) Crystal structures of Zn2GeO4 cubic/tetragonal spinels and Zn2SiO4 modified spinel phases, J. Mineral. Petrol. Sci., 113, 41-46 の日本語解説

  • Zn2GeO4の高圧相の立方晶/正方晶スピネルとZn2SiO4変形スピネル相の構造を放射光X線粉末回折データとRietveld法で構造精密化した。陽イオン分布についてbond valence sumを使って吟味した。また、bond valence repartition methodを使って、原子間距離を推定し、得られた結果と比較した。

方法

  • Zn2GeO4の合成はZnOとGeO2を混合して、ペレットにして、1400 ˚C,20Hで焼成した。この常圧相のwillemite(鉱物名)を出発物質として、Zn2GeO4立方晶スピネルは3 GPa, 1600 ˚Cで、正方晶スピネルは5 GPa, 1200 ˚Cで合成した。Zn2SiO4変形スピネル相は以前合成したものを使った。回収後の試料はSPring-8のBL19B2で粉末回折パターンを測定した。回折データはRIETAN-FPを使って、構造の精密化を行なった。
  • 普通のbond valence sum計算以外にI.D. Brownの提案したbond valence repartition method、それを改良したO'Keeffeの方法を使って、原子間距離を推定した。運良く、正方晶スピネルと変形スピネル相についてはこの方法が適用できる。

結果と議論

  • Zn2GeO4立方晶スピネルについては、逆スピネル構造(Znが4面体席を占め、八面体席にはGe/Znがランダムに占める)がR因子が小さく、またbond valence sumからもこの構造(陽イオン分布)が支持された。
  • Zn2GeO4正方晶スピネルについては、やはりZnが4面体席を占めるが、八面体席が2種あり、各々をGeとZnが占める。bond valence sumからもこの構造(陽イオン分布)が支持された。さらに、bond valence repartition法からも原子間距離が再現され、この構造を支持した。
  • Zn2SiO4変形スピネルについては、ほぼMg2SiO4の変形スピネル構造(鉱物名はwadsleyite)と同じであり、Znは八面体席を占める。bond valence sumからもこの構造(陽イオン分布)が支持された。bond valence repartition法からの原子間距離は定性的に再現してはいるが、いくつかの距離はズレが大きく、bond valence repartition法は少なくともこの構造では陽イオン分布を評価するにはあまり役立たなかった。

構造データダウンロード(cif file)


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Last-modified: 2018-01-15 (月) 10:56:16 (638d)