白内障手術の記録(2016 04/01)

  • 今年(2016)の1月に白内障の手術を受けました。その時のことをまとめたものです。今後手術される方(特に研究者)の参考になればと思います。その2年弱後、後発白内障になったので、それについても最後のところに追記してます。

手術前

  • 4-5年前より、朝に新聞を読もうとするとなぜか眩しく感じるようになり、また左眼は薄くモヤがかかっているように見えるようになった。明らかに初期の白内障症状であり、視力も同時に悪くなった。若年性とはとても言えないが、比較的早い年齢での発症のようである。その後メガネ用の検査で眼科に行ったところ、やはり白内障で、そのうち手術を考えた方がいいと言われた。しかし、その後しばらく忙しくて放っておいたが、徐々に症状は進行した。もはやメガネでは視力はあまり回復せず、かつ乱視もひどくなってきて、新書、文庫本などを読むのが苦痛になった。日常扱う書類の多くは電子媒体なので、読みづらくてもパソコン上で拡大すれば済む。この場合でも乱視が問題なのだが、なぜかハヅキルーペ(メガネ形状のルーペ)をかけると改善されたので、それをしばらく使用していた。pdfの論文を読むときには、自在に拡大ができるiPadを活用した(iCloud Driveを活用してMac, iPadでデータを共有しておく)。また、iPhone, iPad, Macのアクセシビリティ設定のところで、文字等が見やすくなる設定を行った。読む必要のある本などは、スキャンして、pdf化した。Macbook Airに外部ディスプレイをつないで、文字などが大きく表示できるようにもした。しかし、紙書類は完全にはなくならないので、会議等で配られた書類等だと読みづらく、そのために問題を生じる可能性があり、さらに左眼のモヤがひどくなったことなどから、手術することを決めた。幸運なことに地元にも多重焦点レンズの手術ができる先進医療を行っている眼科クリニックがあったので(鳥取県にはわずか2病院しかない)、そこで手術をしてもらった。

手術

  • 最初から多重焦点の眼内レンズを選択した。30過ぎまで目は非常に良くて、人生の大半はメガネをかけない生活だったので(コンタクトも未経験)、できればメガネをかけないで済む方を選択した。ウェブなどで調べて、利点欠点も考えた上で、多重焦点を最終的に選択した。私は車の運転をしないので、比較的遠方を見ることが重要な場面は、会議やセミナーでのプロジェクターによるスライドを見ることである。手術前はなるべく最前列に座ることでなんとかしていた。しかし最近のプレゼンは詰め込み過ぎの方がほとんどであり、見づらいことが多くなっていた。
  • 手術は左目を最初に手術して、1週間後に右目を手術した(どちらも日帰り手術)。使用された眼内レンズはどちらもAbbott Medical Optics社のTechnis Multifocal IOL 1 (diffractive asperics)だった。手術を受けた病院ではレンズの選択はできないようだった。多重焦点レンズは先進医療なので保険がきかない。先進医療特約のある生命保険等だと払ってもらえるが。
  • なお、手術前後の検査で瞳孔を開く薬を処方されることがあるが、検査後も1時間くらいは瞳孔が開いたままなので、特に晴天の日は病院から帰るときに非常に眩しくて困った。検査の時はサングラスを持って行った方がよい(手術日は眼帯されるので不要)。手術後は保護メガネがしばらく必要となる(病院でも買える)。

手術後

  • 手術後は眼帯をされて、翌日病院で取ってもらうまでそのままにしているのだが(私は日帰り手術)、翌朝病院に行く前に、眼帯の端からわずかに外界が見えることに気づいた。それで視力が改善されていることがわかった。病院で眼帯を外すと、これまでのモヤはなくなり、手元も遠くも焦点が合い、乱視で2重に見えていたのもなくなり、劇的に改善されていた。最初の数日は明るい光点を見ると、その両側横方向に光が尾を引いていた。これがずっと続くのは大変だと思ったが、数日で消えた。これは手術で角膜が切られた部分で散乱された光のようだった。
  • 私の場合、近い側の焦点距離は30 cmくらいで、それより近い/遠いとピントがずれてよく見えない。単焦点レンズの場合で、近い側の焦点距離を選択した場合は、もう少し広い範囲で焦点が合うようである。30 cmはパソコン等の画面にはちょっと近すぎるかもしれない。ノートパソコンのような場合はそれほど問題はないが、デスクトップパソコンのディスプレイを使っていて30 cmだと、画面全体を見るには少し顔を左右に動かす必要がある。60 cmくらい離れてしまうと、また見えるようになるのだが。多重焦点を考えている方は、近い側の焦点については日常生活で必要な焦点距離をよく考えて、適切な焦点距離を選択した方がよい。40 cmくらいが最適だったかと思うが、それほど困ってはいない。 治療前に設置していた外部ディスプレイはすぐやめて、ノートパソコンの画面で普段作業するように変えた。焦点付近であれば、小さい文字は白内障発症前よりもよく見えるようになっているので、ノートパソコン画面でも問題ない。iPhone,iPadはレティナディスプレイのもので非常に文字等がきれいで見やすいが、Macbook Airのディスプレイはレティナディスプレイでなく、ピクセルが見えてどうも気になるので、次回はMacbookにしようと思っている。手術後、iPhone, iPad, Macのアクセシビリティのところで、文字等が見やすくなるにしていた設定を全て解除した。必要がなくなった。 遠い焦点側では、両眼とも視力は1.2くらいである。現時点で手術から2ヶ月くらい経つが、特に視力に変化は感じられない。術後用の目薬も止めたところだが、特に問題は起きていない。
  • それ以外で気になるのは、明るい点光源(街灯など)の周りにハローのようなものが見えることである。面積のある光源(例えばディスプレイ)だと問題にはならない。これは手術前にそうなるのは知っていたので、特に問題とは思っていない。夜間運転することが多い方はこの点は検討された方がいいかもしれない。そういう不便が一部にはあるが、メガネ不要な生活が送れ、QOLは劇的に改善された。手術したかいがあったと言える。
  • 実体顕微鏡でかなり反射の強いものを見ている時に、フォーカスをずらすと同心円が見えた。これは眼内レンズのためのようだ。焦点位置ではほぼ問題にはならないが、顕微鏡等を頻繁に使われる方はこの点も気にした方がいいかもしれない。
  • 時期的に桜の花びらが散る様子を見ていると、落下する孤立した花びらの周りに少しハローが見える。木についたままの時には気にならない。

追記:後発白内障(2017年11月1日)

  • 手術から1年半くらいから徐々に視力が悪くなった。忙しくてしばらく放っておいたが、論文やMac画面を裸眼で見ることが難しくなった(上記白内障とほぼ同じ状態)。ネットで調べたところ、後発白内障の症状らしい。今日、手術してもらった眼科で見てもらったところ、やはり後発白内障だった。左目についてはすぐにYAGパルスレーザーで眼内レンズについた膜をとってもらった。左目については視力は元どおり回復している。数日様子をみて、右目についても治療してもらう予定。

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Last-modified: 2018-01-15 (月) 10:56:03 (638d)