Plate DACの紹介

plateDAC.png 左側がPlate DAC, 右は対称DACです.
  • Plate DACはR. Boehlerさんが論文 (New diamond cell for single-crystal x-ray diffraction, Review of Scientific Instruments, 77, 115103, 2006)で報告したDACで,Almax Industries(日本ではリーディンテック)が販売してます.この論文ではPlate DACという名前は出てきません.Almaxの製品名のようです.
  • 普通のピストンシリンダーまたはガイドピンで精度を保証する形式と違って,2枚のディスクをキネマテックマウントする方式を採用してます.上記写真でも見える,外周近くの3本のネジがキネマテックマウントで(ミラーなど調整する時に使うやり方),これが2枚のディスクの間隔とあおり角を調整します.一方中心側にある3本のネジで板を変形させてダイヤ同士を接近,加圧します.
  • 特徴としては,原理的に簡単であり,安く製作できる(実際の製品は安くなってないが今はユーロ安なので...).また薄いです.あおり角はキネマテックマウント側で調整するので,アンビル台座側に球座が必要ありません.またダイヤ同士は中央のネジで締めて初めて接近するので,他タイプのDACのように不注意でダイヤ同士を接触させて傷つける事がありません.まあ私はそれで壊したことはまだないのですが.
  • アンビルと台座はBoehlerさんが前から提案している方法で,アンビルのガードルがコーン状に加工されていて,対応する台座にはめ込む形式です.ここは変更すれば普通の台座も付けられると思います.上記論文ではこの形式を活かして,より広い開口角を薄いダイヤで実現してます.単結晶X線回折等によいようです.
  • 加圧用にギヤボックス(単純なものですが)も付属してます.
  • Youtubeにアライメントの解説動画が置いてありました.他にアンビルの固定方法の動画もあります.
  • 平行のためのアライメントはこのセルではちょっと大変そうです.ダイヤを接近させた状態では調整できません.以下の繰り返し手順が必要です.ギアボックスを使ってアンビルが軽く接触するまで近づける.干渉縞の数と最初に接触した方向を記録する.加圧ネジをゆるめる.接触した方向に近い外側のネジを適当に調整する.再度干渉縞をチェックする.これを干渉色が1色になるまで繰り返す.その間にセンターも合わせる.慣れると接触までの回転数やどの程度調整ネジを回転させればいいかが分かってくるのですが,まだ時間がかかります.ギアで加圧する前に、3つのネジをトルクレンチで締めることが再現性を得るために重要です。
  • プレート間の間隔はガスケット厚さ分だけ離しておくように外側のネジを調整しますが、実はトルクレンチで締めるだけでもある程度間隔が狭くなるので、ガスケット厚が0.1 mm以下になると、間隔にプラスアルファ分を確保しておかないと、トルクレンチで締めた時にアンビルが当たってしまうかもしれません。一方、離しすぎるとギアボックスで締める時に力が要ります。
  • ガスケット厚もこのセルでは測りづらい.そのため先端部が細いマイクロメーターを購入しました。これでアンビルのテーブル面間の距離を測ることができます。

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Last-modified: 2018-01-15 (月) 10:56:06 (402d)