VESTAを使った動画作成

Quantum-Espressoの構造最適化結果の動画表示

  • VESTAが外部からの命令を読めるようになったので、DFT計算の結果を動画にしやすくなりました。私は、Quantum-Espressoのpwscfのvc-relaxを使って結晶の圧縮計算をよく行うので、圧力の異なる数十の構造最適化の出力ファイルが生成されます。各圧力で最適化された構造をチェックするために、自作のPythonのプログラムでQuantum-Espressoの出力ファイルからVESTAが読めるXTLファイルに変換しています。これまで1ファイル毎処理していたが、やはり面倒なので一挙に処理するようにしました(もう1つPythonのプログラムで先のプログラムを回しているだけ)。そのついでに、圧力による変化をVESTAで動画的に見られるようにしてみた。このやり方自体は以前のversionでも可能ではあったが、最近のversionではより外部から制御しやすくなったので、今回はそれも利用してます。DFT計算終了後の処理なので、リアルタイムの処理ではありません。一括処理する時に確認用にXTLファイルをVESTAに表示させているので、既にVESTA上で動画表示的になるのですが、今回はさらに動画表示専用のプログラム(つまり既にある一連の.xtl, .vestaファイルを表示する)を作りました。

手順

  • 一塊のVESTAで読める結晶構造データファイルがあるとします(.vesta, .xtlなど)。単にVESTAに読み込むなら(-open xxx.xtl)などでOKですが、表示が速すぎるし、単に続けるだけだとタブがすぐいっぱいになり、現在表示のファイル名が分からなくなります。私の場合はファイル名に圧力も書いてあるので、どの圧力の構造が分からなくて困ります。そこで、表示後少しsleepさせてから、現在表示ファイルをクローズして(-closeを使う)、次の圧力データを読み込むようにしました。これだと常に構造が1つだけ表示されるので、そのファイル名がはっきりとします。このためには、sleepさせる必要もあり、単純に.vstxファイルを一度読み込むだけでは済まないので、圧力ごとに.vstxファイルを作って、それを圧力毎に読み込ませる処理をを行ってます。そのためにPythonで簡単なプログラムを作りました。Mac上のVESTAで実行して、圧力による構造変化が動画的に見えるようになりました。下の動画はそれをQuicktimeでキャプチャーしたものです。プログラムは非常に簡単なものですが、Quantum-Espressoでのファイル名の付け方に依存するので、公開はやめておきます。質問には答えます。

例1:hemimorphite-IIの圧縮

  • hemimorphite(Zn4Si2O7(OH)2*H2O)の高圧II相を常圧から110 kbまで5 kb刻みで加圧したもので、105 kbでZnの半分の配位数が4から5へ増加する転移が見られる。青い四面体はSiO4で、グレーはZnO4多面体。現在の圧力は上部タブのファイル名に書かれてます。この場合は、一度VESTAファイル形式に(手動で)変換してからVESTAファイルを連続して読み込ませています。XTLファイルで表示した構造をVESTAでセーブすることが、-saveを使ってうまくいかなかったので。私の高圧その場ラマン分光測定では、hemimorophiteに転移が2つ見つかり、その2つ目と対応できそうですが、詳しいことはまだ不明。動画リンク

例2:DL-cysteineの圧縮

  • アミノ酸のDL-cysteine結晶を常圧から100 kbまで5 kb刻みで加圧したものです。隙間をなくすように分子が移動して、セルが大きく傾いていくのが分かります。分子自体の変形も見られます。現在の圧力は上部タブのファイル名内に書かれてます。これはXTLファイルをそのまま処理して表示したものです(手動変換なし)。また、表示時に角度を90度回転させています(-rotate_y 90を使って)。動画リンク

構造最適化計算時の構造変化

  • ちょっと応用すると構造最適化計算時の構造変化を見ることができそうです。こちらは計算実行中にリアルタイムで処理できそうです。また、CODには圧力や温度を変化させた一連の結晶構造データが色々とあるので、それらを動画として見ることもできそう。

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Last-modified: 2020-01-06 (月) 18:05:04 (149d)