出張講義を実施 ― 惑星科学研究の魅力を学内に発信
2025年11月5日(水)、岡山大学惑星物質研究所による出張講義を本学キャンパスにて実施しました。
出張講義は、本学の最重点研究分野の一つである惑星科学・宇宙物理学分野において、惑星物質研究所で行われている最先端の研究を紹介し、異分野の研究者・学生との交流を通じて、本学における当該研究分野の発展を促進することを目的として企画されました。
当日は、国広卓也准教授、Trishit Ruj(ルジ)准教授、大竹真紀子教授が登壇し、
「小惑星物質から探る初期太陽系 ― 我々はどこから来たのか」
「History of Water On Mars」
「月面探査の最前線・LUPEX計画による水探査」
という3つの研究内容が、専門家以外の方にも理解していただけるよう平易な言葉で紹介されました。
講義と並行して、隕石や小惑星試料を対象としたナノスケール分析技術や、リモートアクセスによる電子顕微鏡観察のデモンストレーションも行われ、参加者は研究の現場に近い形で体験することができました。 参加者からは、「リュウグウの電子顕微鏡観察が特に印象的だった」「隕石が太陽系形成解明の鍵を握ることを学べた」といった声が寄せられ、実物データに基づいた解説が強い印象を与えたことが伺えました。
また、参加者からは、次のような感想もありました:
「専門分野とは異なるが非常に興味深かった」
「惑星や天体の研究に工学的手法が応用されていることを知り、視野が広がった」
「三朝の研究活動を直接知る貴重な機会だった。今後もオンラインなどで継続してほしい」
さらに、「水の存在条件や惑星環境との関係を改めて考えさせられた」「太陽系の材料物質研究が地球環境の理解にもつながることを実感した」といった科学的興味に基づくコメントも多く寄せられました。
今回の出張講義は、惑星物質研究所が有する多様な研究テーマと分析技術を学内へ発信することが出来ました。加えて、今回の会場である KIBINOVEの開放的で活気のある雰囲気に後押しされ、講師と参加者の距離が近い中で活発な意見交換が行われました。教育活動を含んだ異分野連携が自然に生まれる有意義な場となったと感じます。 ご参加いただきました皆様に感謝申し上げます。
今後も本研究所では、出張講義やオンライン交流、共同研究などを通じて、幅広い層との異分野知的交流を積極的に推進してまいります。







